マリオ・ジャコメッリ:ジャコメッリとホスピス

マリオ・ジャコメッリはイタリアの写真家である。彼の写真を分類するのは難しく、撮影手法はドキュメンタリーと言えるが、プリントでは極端なハイコントラストに加え、覆い焼きや多重焼きつけなどの技巧が凝らされている。また、写真が表現するものもドキュメンタリーの枠からははみ出る。 生涯アマチュアの立場を貫いたにもかかわらず、ジャコメッリの写真は世界でも類を見ないほど高い芸術性を誇り、それを見る多くの者たちに哲学や思想の発見をさせる。 モノクロームな作品群には、単なるリアリズムを超えた表現と、現実と幻影の際にある被写体の一瞬が異様に結晶している。その表現方法は現在においても唯一無二のものだ。

アーノルド・ベックリン:ドイツ人の心を癒す『死の島』

『死の島』とは 19世紀に活動したスイス・バーゼル出身の画家、アーノルド・ベックリンの代表作。 全部で5枚存在したが、第4版は戦火にのまれて消失してしまい現在は白黒の写真でしか見ることができない。現存する4つの作品はニューヨークやバーゼル、ベルリンなど世界中の美術館が所有している。20世紀初頭のドイツでは各家庭に飾られていたほどの人気ぶりだった。

パブロ・ピカソ:キュビズムと画才

パブロ・ピカソ(1881―1973) スペインのアンダルシア地方マラガに画家教師の息子として生まれ、幼い頃から画才に溢れていたことはもちろん、斬新な遊び心でそれまで誰も思いつかなったものを次々と生み出しました。生涯のほとんどをフランスで過ごし、絵画だけでなく彫刻や陶芸なども手がけるなど、20世紀で最も偉大なアーティストの1人となりました。

クロード・モネ:光に惚れ込み印象派を生んだ画家

クロード・モネ(1840―1926)はフランスのパリに生まれ、幼少期に港町ル・アーヴルに移り住みました。10代の後半に画家の巨匠ブーダンから油絵を教わった後、パリに拠点を移し絵画で光を表現しようという試みのもと、様々なモチーフの光と影を時間の経過とともに描いてきました。革新的な作品を次々と発表しますが、世間がそれを理解するまでには長い年月がかかり、モネは50歳を過ぎてからようやく日の目を浴びました。

ジャン・フォートリエ:大いなるブランク

「ジャン・フォートリエ」はアンフォルメル(非定形)の旗手と呼ばれ、1900年代初頭から中盤にかけて活躍したアーティストです。常に制作をしていた訳ではなく、ブランクもあるフォートリエ。彼は一時期、制作活動から離れてアルプスの山中にこもりスキー三昧の生活を送っていたといいます。作品はもとより、その生き方にも興味が尽きないアーティストです。

フィンセント・ファン・ゴッホ:狂気と孤独に満ちた人生と絵画

フィンセント・ファン・ゴッホ(1853-1890)は、オランダのポスト印象派の画家。代表作は「ひまわり」「星月夜」。風景画や静物画、人物画を、大胆な色使いと表現主義的な激しいブラシストロークで描き、10年の創作期間中2100点以上の作品を制作しました。西洋美術史において特に有名な芸術家の一人です。鮮やかな色使いで見るものを魅了するゴッホの作品。絵画を鑑賞するという行為は、当時生きた人々や景色に触れ、その作者と対話するという体験を楽しむことでもあります。ゴッホはどのような人物で、作品に対してどんな意図を込めていたのでしょうか。この記事では、彼の生涯とその作品の解説をしていきたいと思います。

ル・コルビュジエ:休暇小屋を愛した巨匠

20世紀の建築界に多大な影響をおよぼした建築家ル・コルビュジエが手がけた建築の中に「カップ・マルタンの休暇小屋」のような小さくてとても素敵な作品があります。南仏コート・ダ・ジュールの美しい海岸に面した高台に建つ小屋は、夫人と一緒に休暇を過ごすために設けられました。今回は建築界の巨匠ル・コルビュジエをご紹介します。

マルセル・デュシャン:「芸術の概念」を根本的に変えた革命家

マルセル・デュシャンは1887年7月28日フランス生まれの芸術家。その革新的な作品は芸術の概念そのものをくつがえし、20世紀と今世紀の芸術にあらたなともし火をともす。そのため「現代アートの父」とも呼ばれている。作品スタイルはキュビズム、フォーヴィズム、ダダ、シュルレアリスム。チェスの名人でもあった。1955年にアメリカの市民権を得る。1968年10月2日フランスのヌイイのアトリエで死去。享年81歳。